芝刈り機

あいーん

変態のお話

公立山垣高校二年生。 そんな僕こと、榊原幸人は今日もお昼休みに雑巾掛けへと精を出していた。周囲の瞳がやけに奇異な色に変わるのは確かにそうだ、と言わざるを得ない。 今は清掃の時間でもなければ、何かしらの罰則としてやっているわけじゃない。 ある、…

災禍の翼編 序章

「灰桜。急に呼び出してすまないな」 「……鏑木支部長、ほんと驚かせないで下さい」 鏑木と呼ばれた恰幅の良い男は、頬杖をつきながら申し訳なさそうに笑う。 灰桜という青年は眉間をつまみながら力無く天を仰ぐ。ため息混じりに肩を脱力させると、再びハキハ…

グラムとネフィリア

僕がこの狂の派閥にきて既に一年が経過しようとしていた。 ラグナロク様にご慈悲を貰って以降、僕は恩を返す為に毎日鍛錬を続けていた。その鍛錬相手は七劔が一人、双剣ティルヴィングの担い手レヴナント。 それほどに僕のポテンシャルが期待されているとい…